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生活場面別リハビリ

デイだけでなく、ご自宅でも体を動かす機会を増やすことが身体機能の維持向上には有効です。 ご自宅でできる体操をご利用者に紹介していきましょう。

体操の際の注意点
・痛みのない範囲で行いましょう
・体調不良や痛みが出る場合は中止し、リハビリ職や医師の判断を仰ぎましょう
・体操の回数は目安です
第1回 布団の中でできる体操
今回、ご紹介するのは布団の中でできる体操です。
朝はいきなり起き上がると起立性低血圧を起こし、ふらふらしてしまう人もいます。
その場合、臥位(がい)で少し準備体操をしてから起きることをお勧めします。
また、夜寝る前に軽い運動をすることで眠りにつきやすくなります。
布団ベンチプレス(四肢伸ばし)体操(5回程度)
かぶっている布団を持ち上げるベンチプレス、布団は軽いので重量挙げのような負担はありません(笑)
枕(クッション)キャッチ体操(10回程度)※軽いものを使用してください
枕を上に放り上げ、キャッチします。繰り返し、できるだけ高く上げてみましょう。
 
枕はさみ(5秒×10回程度)
枕を両膝ではさみます。枕を押しつぶすようにすると内転筋の筋力強化運動になります。尿漏れ予防の効果も期待できます。
枕はさみヒップアップ体操(10回程度)
枕をはさんだまま、お尻を上げることで、内転筋(ないてんきん)・大殿筋(だいでんきん)のトレーニングになります。
枕「8の字」体操(5周)
両手で枕を持ち、8の字を書くように回します。最初は小さく動かし、慣れてきたら大きい8の字を描いてみましょう。腕だけでなく、首や体幹の筋肉に力が入ることがわかると思います。
足関節体操
大きく力強く足先を動かします。
足先は下には動きやすいですが、上には向けにくいものです。
正常可動域は背屈20度ですが、高齢者の多くは垂直ぐらいにしか曲がりません。これがつまづきの原因になりやすいのです。
誰でも寝ているときは足先が下を向いていますが、その上に布団が乗った状態で長時間動かさないと、足の関節が固まってしまう関節拘縮(こうしゅく)が起こります。
これを「尖足(せんそく)」といい、尖足になってしまうと「座れない」「立てない」「歩けない」という機能低下につながります。
尖足になるまでの時間
関節を動かさない状態が4日以上で組織変性が始まる。
2~3週間持続すると、関節の可動域制限が発生
尖足予防には足先をしっかり上に向けることが大切です。
もちろんしっかり座る・立つことが大事ですが、布団の中で過ごすことが多い人は、ぜひこの足関節体操を習慣づけてください。
ご利用者の足関節の可動域が狭くなっていないかを確認しましょう!
これまでの連載
著者紹介
合同会社松本リハビリ研究所
所長 松本健史(まつもとたけふみ)
理学療法士/介護支援専門員/社会福祉学修士
大阪生まれ・関西大学法学部卒・九州リハビリテーション大学校卒業。
2014年本の出版、研修事業の「松本リハビリ研究所」設立。
著書に「認知症介護『その関わり方間違いです!』」(関西看護出版)「拘縮対応ケアハンドブック」(ナツメ社) 「間違いだらけの生活機能訓練改善授業」(日総研)等がある。
介護従事者向けの「生活リハビリの達人」養成研修が話題。
●ホームページ
松本リハビリ研究所
●研修・原稿の依頼・問合せ
matumoto@helen.ocn.ne.jp
 
宿題ツールについて
理学療法士監修の「ご自宅でできる脳トレ&体操」には、「文字探し」などの脳トレと「ご自宅でできる体操(心身機能編・生活機能編)」が掲載されています。
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