動作スクリーニングによる
効果的な小集団機能訓練

第4回「開眼片脚立ち」
今回は上記の基本的な安定性や協調性、コントロールが必要となる動作パターン
③開眼片脚立ちをご紹介します。
評価方法
チェック方法

①目を開けて立位の姿勢をとります。

②トレーナーの「はじめ」の合図で右脚を上げ、左片脚立ちを行います。片脚で立っていられる時間を計測します。

③②と同様に右片脚立ちも行います。

※①の状態から1秒以上、脚を上げることができない場合は、何かにつかまり片脚立ちを行います。


評価のポイント

①効率的な立位姿勢をとるために必要な身体全体の可動性を知る。

②歩行時などに必要な片足に重心を乗せる(バランスをとる)ことができるか。

評価基準とスコア点数
スコア1点

何かにつかまれば片脚を上げることができる。

スコア2点

・ 何もつかまらずに1秒以上脚を上げることができる

・ 横から見たとき、股関節、膝、脊柱のアライメントが一直線上にない。

・ 肩・骨盤のラインが平行を保てない。

・ 脊柱に動きがある。

スコア3点

・ 体幹のブレがなく10 秒以上行うことができる。

・ 横から見たとき、股関節、膝、脊柱のアライメントが一直線上にある。

・ 肩、骨盤のラインが平行である。

スコア結果と改善エクササイズの一覧
何かにつかまれば片脚を上げることができる…スコア1点
何かにつかまらなければ片脚を上げることができない原因は大きく3段階に分けられます。

①立位が安定していない。

②立位の状態で立脚予定側に体重をかけることが困難である。

③立位の状態で立脚予定側に体重移動をすることは可能だが、脚を上げることができない。(転倒恐怖感も含む)


この片脚立ちスクリーニングは歩行を行う際にまず獲得しなければいけない能力です。 しかし、4つのスクリーニングの中で最も高度な能力となっています。 ご利用者が現在、スコア1点のどのレベルであるかを確認し、その行為ができるかできないか限界を見極めたエクササイズを設定することが大切です。
また、スコア1点の段階①ができない場合は肩屈曲スクリーニング(第3回にて紹介)の結果を考慮したエクササイズを行うことが先にやるべきプログラム内容となります。

①レッドコードなどを使い、左右の脚に重心移動するエクササイズをする。
※平行棒や机などの安定してつかまれるものであれば代用可能です。

②慣れてきたら、どちらかの脚に重心をしっかりと乗せきったことを確認し、ゆっくりと脚を上げるエクササイズをする。

・ 何もつかまらず1秒以上脚を上げることができる。

・ 横から見たとき、股関節、膝、脊柱が一直線上にない。

・ 肩・骨盤のラインが平行を保てない。

・ 脊柱に動きがある。

 …スコア2点

上記を改善していく順番は以下の通りです。

①股関節、膝、脊柱を一直線上になるようにする。

②肩・骨盤のラインを平行に保てるようにする。

③脊柱を安定させる。


理想的な姿勢を確保できなければ、理想的なバランスは生まれません。 まずは①(股関節、膝、脊柱が一直線上になる)の理想的な姿勢を目指しながら②③のバランス能力を向上させるエクササイズを組み立てていく必要があります。

<改善エクササイズの例>


①両膝立ちになり股関節、脊柱の伸展を意識させるエクササイズをする。

②片膝立ちになり、レッドコードなどを使い股関節、膝、脊柱が理想的な姿勢になった状態でバランスのエクササイズをする。


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著者紹介
株式会社ケアスマイル青森 代表取締役
大里洋志
● JOC医科学強化スタッフ
● 水球日本代表トレーナー
● 青森県スポーツドクター公認トレーナー
● 日本体育協会アスレティックトレーナー
● 青森県水泳連盟トレーナー
● 柔道整復師
● ケアマネジャー