1分間で出来る健康法
第5回
「手当て」の効果

 こんにちは。
 今月も、こころとからだが健康になる『1分間でできる健康法』を紹介します。

 子どものころ、「痛いところに手を当ててもらったら良くなった」という経験はありませんか?
 痛みや不快を感じるところへ自然に手を当ててしまうのは、「手に癒やしの効果がある」ことを本能的に知っているから。
 桜美林大学の山口創准教授は、著書『手の治癒力(草思社)』の中で次のように述べています。

 不安や緊張を感じたときに、頬を撫(な)でたり手をさすったりして、心を落ち着かせる。 お腹が痛いときはお腹を撫で、頭が痛ければ頭を抱える。いずれも身体に自然に備わっている本能的ともいえる行動なのである。
 こうして私たちは、自分自身の身体に手を当て、撫でさすり、皮膚を手で刺激することで感覚を覚醒させ、『体』を『心』へとつなげ、 さらには『頭』を『心』とつなげようと無意識のうちにしているのである。
 『手当て』の原点は、そのように人間が自然にしている、手を使って全体のつながりを回復させようとする行為にある。

 「看」という字には「手と目で患者さんを看(み)る」という意味があることや、からだの部位を表す言葉の中で「こころ」 がつくのは手のひらを表す「掌(たなごころ)」だけ、というのも、先人達が「手当ての効果」を知っていたからなのだと思います。


実践!手当てで「三脈(さんみゃく)」を感じる健康法

 「三脈」とは、手首の脈と、あごの左右下にある脈、心臓の鼓動のこと。
 泣いている赤ちゃんを、胸の鼓動を聞かせるように抱っこするとすぐに泣きやんだり、 寝付けないとき横向きになって心臓の鼓動を聞いていると自然に眠気が差してくるのは、命を刻むリズムに心身を癒やす効果があるからです。
 3つの脈を感じることで、こころとからだのバランスが調い、本来持っている自然治癒力がよみがえります。


症状別 寝るときに試したい「手当て」


〈胃腸の調子を調えたいとき〉


 ゆっくり腹式呼吸を繰り返します。そのまま寝てしまってもOKです。

便秘のときは、お腹の固く感じられる箇所に手を当ててください。



〈免疫力を向上させたいとき〉


 ゆっくり腹式呼吸を繰り返します。そのまま寝てしまってもOKです。

手の位置は「気持ちいい」と感じる場所に置いてください。
頭で考えず、からだが喜んでいるところへ手を当てましょう。
置いた手よりも、置かれた箇所に意識を向けるとより効果的ですよ。