動作スクリーニングによる
効果的な小集団機能訓練

第2回「肩関節可動域」
【基本の動作評価スクリーニング】
今回は、上記の基本的な動作スクリーニングの中で、可動性が必要となる動作パターン
①肩屈曲スクリーニングをご紹介します。
評価方法
チェック方法

①背もたれを使用せず、イスに深く座り、座位の姿勢を保ちます。

②腕を体側につけた状態から肘を伸ばしたまま腕を上げます。


評価のポイント

①自分の身体機能だけで座位姿勢を保つことができるか?

②肘を伸ばすことはできるか?

③自分の肩の高さまで腕を上げることができるか?

スコア結果と改善エクササイズの一例
自分の身体機能だけで座位の姿勢を保つことができない…スコア1点

 座位姿勢を保つことができなければ、自分の肩の高さまで腕を上げることは難しくなります。
 木でいうと根と幹がしっかりしていなければ、枝や葉はしなやかに動くことができないことと同様に、人も体幹と呼ばれる幹がしっかりしていなければそれぞれの部分を動かすことはできないのです。よって、このスクリーニングで一番に改善したいことは「自分の身体機能だけで座位姿勢を保つ」ということになります。
〈改善エクササイズの一例〉

 背もたれを使わなければ座位姿勢を保つことができない場合、まずは何かにつかまっていただき背もたれから背中を離します。
この動作を行うことで、自然に腹圧が高まり、体幹の安定性が向上し、肩甲骨が正しい位置に固定されます。

座位姿勢を保つことはできているが、腕を自分の肩の高さまで上げることができない…スコア2点

 この場合には、「胸椎の可動性の問題」「肩甲骨の固定不足」「肩関節の可動性の問題」となりますので、この3つの問題へアプローチしていきます。
〈改善エクササイズの一例〉

 自分の身体機能だけで座位姿勢を保つことができるようになったら、次のステップとして体幹を前方に倒して脊椎(胸椎)を前後に可動させるエクササイズを行います。
 次に体幹を左右に回旋させ、脊椎(胸椎)を回旋させるエクササイズを行っていきます。これにより体幹をねじるという可動性を引き出します。

 最後に、肩関節を屈曲させたり、肘関節を伸展させて可動性を高めるエクササイズを行います。

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著者紹介
株式会社ケアスマイル青森 代表取締役
大里洋志
● JOC医科学強化スタッフ
● 水球日本代表トレーナー
● 青森県スポーツドクター公認トレーナー
● 日本体育協会アスレティックトレーナー
● 青森県水泳連盟トレーナー
● 柔道整復師
● ケアマネージャー