介護トピックス

福祉用具の貸与価格の上限設定などの案を提示
「月平均100件以上の貸与件数」の商品が対象

厚生労働省

 10月27日に開催された第148回社会保障審議会介護給付費分科会で、2018年度介護報酬改定に向けた基本的な視点が提示され、福祉用具の貸与価格の上限設定などについて、議論が行われた。

報酬改定に向けた視点を提示

2018年度介護報酬改定に向けた基本的な視点として、以下の4点が提示された。

① 地域包括ケアシステムの推進

〇本人の希望する場所での、その状態に応じた医療・介護と看取りの実施
〇医療・介護の役割分担と連携の一層の推進
〇各介護サービスに求められる機能の強化
〇認知症高齢者への対応
〇関係者間の円滑な情報共有とそれを踏まえた対応の推進
〇ケアマネジメントの質の向上と公正中立性の確保
〇地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進

② 自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現

〇高齢者の自立支援と要介護状態などの軽減または悪化の防止に資する介護サービスの推進
〇介護サービスの安全・安心を確保する観点からの取り組みの推進

③ 多様な人材の確保と生産性の向上

〇専門性などに応じた人材の有効活用
〇ロボット技術・ICTの活用や人員・設備基準の緩和を通じたサービス提供の効率化

④ 介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保

〇評価の適正化・重点化
〇報酬体系の簡素化

福祉用具専門相談員は福祉用具の全国平均貸与価格を説明すること

福祉用具の貸与価格については、以下のような具体案が厚生労働省から提案された。

・すでに貸与されている商品については、2018年10月から全国平均貸与価格を公表し、貸与価格に上限を設定する
・2019年度以降、新商品についても、3ヶ月に1度の頻度で全国平均貸与価格を公表し、貸与価格に上限を設定する
・公表された全国平均貸与価格や、設定された貸与価格の上限は、2019年度以降、およそ1年に1度の頻度で見直す
・全国平均貸与価格を公表し、貸与価格に上限を設定する商品は、月100件以上の貸与件数があるものを対象とする

福祉用具の全国平均貸与価格の公表は、「徹底的な見える化などを通じて貸与価格のばらつきを抑制し、適正価格での貸与を確保する」ことを目的としている。
また、利用者が適切な福祉用具を選択するために、福祉用具専門相談員に対して以下のような規定を設けるよう、提案された。

・貸与しようとする福祉用具の特徴や貸与価格に加え、その福祉用具の全国平均貸与価格を利用者に説明すること
・機能や価格帯の異なる複数の福祉用具を利用者に提示すること
・利用者に渡す福祉用具貸与計画書を、ケアマネジャーにも渡すこと

これらの内容が確実に実施されるよう、「運営基準に規定すること」を提案している。


目 次
  • 2018年度 報酬改定の審議のまとめ
  • 2018年度 介護報酬改定 運営基準の改定内容 などを決定
  • 人件費増の介護サービスは収支差率が悪化している傾向
  • 介護報酬のマイナス改定を要求
  • 「ロボット技術の介護利用における重点分野」に 追加・改定
  • 自治体へのインセンティブ指標の具体案を提示 財源が論点に
  • 「科学的根拠に基づく介護に係る検討会」を開催
  • 認知症対応型通所介護で生活機能向上連携加算の創設、 サービス提供時間区分の見直し
  • 生活機能向上連携加算を新設
  • 医療機関との協働を促す 「生活機能向上連携加算」などの見直し
  • 福祉用具の貸与価格の上限設定などの案を提示
  • 技能実習生、介護職員と複数名で夜勤可能に
  • 受給者台帳とレセプト、氏名の表記統一を提案
  • 「リビング・オブ・ザ・イヤー2017」大賞が決定
  • 介護医療院に全部転換の医療機関は、 名称の変更が必要
  • 福祉用具サービス計画書、 新様式で制度厳格化に対応
  • 介護費用の負担「重い」6割超
  • 消費増税による介護職員のさらなる処遇改善を言明
  • 介護人材のキャリアパス実現に向けての報告書
  • 新卒3年以内の大卒の離職率は医療・福祉で37.6%