介護トピックス

介護職員、6割以上が「不足」 採用難続く

公益財団法人介護労働安定センター

 8月4日、公益財団法人介護労働安定センターは「2016年度介護労働実態調査」の結果を公表した。介護職員が「不足」していると回答した事業所は全体の62.6%にのぼり、その理由として「採用が困難である」が最多の73.1%を占めた。

「不足感」続く現場

 調査は、全国の介護保険サービス事業所から抽出した17,641事業所を対象に行われ、8,993事業所から回答を得た(回答率51.0%)。  従業員の過不足感について、「大いに不足」「不足」「やや不足」を合わせた回答が全体の62.6%を占めた。前年度(61.3%)よりも微増し、7年連続での増加となった。  従業員が不足している理由については、「採用が困難である」(73.1%)が最多を占め、「事業を拡大したいが人材が確保できない」(19.8%)、「離職率が高い」(15.3%)が続いた。採用が困難である原因としては、「賃金が低い」(57.3%)、「仕事がきつい(身体的・精神的)」(49.6%)、「社会的評価が低い」(41.1%)、「休みが取りにくい」(23.5%)、「雇用が不安定」(16.2%)が挙げられた。  介護サービスを運営する上での問題点については、「良質な人材の確保が難しい」(55.3%)、「今の介護報酬では人材確保・定着のために十分な賃金を払えない」(50.9%)、「経営(収支)が苦しく、労働条件や労働環境の改善をしたくても出来ない」(31.2%)、などとなっている。

カギは労働環境の改善

 介護労働者側の意識調査では、仕事を選んだ理由として「働きがいのある仕事だと思ったから」(52.4%)、「資格・技能が活かせるから」(38.3%)などが挙げられた一方、年間(2015年10月1日~2016年9月30日)の離職率は16.7%にのぼった。介護関係の仕事をやめた理由については、「職場の人間関係に問題があったため」(23.9%)、「結婚・出産・妊娠・育児のため」(20.5%)などが挙げられ、労働環境の改善が急務であることがうかがえた。  早期離職防止や定着促進のため、経営者側が行っている対策としては「本人の希望に応じた勤務体制にする等の労働条件の改善」(66.4%)や「職場内の仕事上のコミュニケーションの円滑化」(55.7%)などが挙げられた。また、介護職員処遇改善加算に対しては「一時金の支給」(63.4%)、「諸手当の導入・引き上げ」(54.6%)などの対応がとられている。


目 次
  • 人件費増の介護サービスは収支差率が悪化している傾向
  • 介護報酬のマイナス改定を要求
  • 「ロボット技術の介護利用における重点分野」に 追加・改定
  • 自治体へのインセンティブ指標の具体案を提示 財源が論点に
  • 「科学的根拠に基づく介護に係る検討会」を開催
  • 認知症対応型通所介護で生活機能向上連携加算の創設、 サービス提供時間区分の見直し
  • 生活機能向上連携加算を新設
  • 医療機関との協働を促す 「生活機能向上連携加算」などの見直し
  • 福祉用具の貸与価格の上限設定などの案を提示
  • 技能実習生、介護職員と複数名で夜勤可能に
  • 受給者台帳とレセプト、氏名の表記統一を提案
  • 「リビング・オブ・ザ・イヤー2017」大賞が決定
  • 介護医療院に全部転換の医療機関は、 名称の変更が必要
  • 福祉用具サービス計画書、 新様式で制度厳格化に対応
  • 介護費用の負担「重い」6割超
  • 消費増税による介護職員のさらなる処遇改善を言明
  • 介護人材のキャリアパス実現に向けての報告書
  • 新卒3年以内の大卒の離職率は医療・福祉で37.6%
  • デイサービス事業所が減少
  • 「高齢化の進行」と「労働力人口の減少」 の現状を再確認