介護トピックス

介護保険事業計画、2025年に向けたデータ分析・ 推計を基に具体的な目標の位置づけを求める

厚生労働省

3月10日開催の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議にて、介護保険法の改正や2018年度から始まる第7期介護保険事業(支援)計画(以下、第7期計画)についての説明が行われた。

地域医療構想との整合性を取り、 2025年を見据えた第7期計画の作成が重要

 第7期計画の策定に向けて、基本方針の見直しにあたっての基本的な考え方や留意点などについて説明がなされた。  基本的な考え方としては、団塊世代が75歳以上となる2025年に向けて、地域の実情に合わせた地域包括ケアシステムの進化・推進、市町村の保険者機能の強化と地域マネジメントの推進などが挙げられた。
 また、第7期期間中の市町村の取り組みを基礎として、2025年度の推計を行う必要があり、その際は都道府県が医療計画の一部として作成する地域医療構想と整合性が取れたものにすることが重要とした。
 都道府県の医療計画に関しては、市町村の介護保険事業支援計画との整合性の確保を図る必要がある。そのため、都道府県や市町村における計画作成においては、関係者による協議の場を設置し、より緊密な連携を可能にする体制整備を図っていくよう求めた。

具体的な目標を計画に位置付ける

 地域マネジメントや保険者機能の強化が重視される中、第7期計画策定のプロセスにおいては市町村が目指すべき目標を示すことが求められる。目標を実現するための方向性を示すには、計画作成委員会などの場において、地方自治体独自の調査結果や地域ケア会議で把握された地域課題などを材料に、幅広い関係者と議論し具体的な取り組み内容やその目標を計画に位置付ける必要があるとした。
 市町村の保険者機能の強化を都道府県が積極的に支援できるよう、2016年度には、モデルとなる5道府県から専門的な知識を有する有識者などを一定期間派遣し、給付費分析を含めた適切な計画作成などのアドバイスを行う試行事業を実施した。2017年にはこの事業をすべての都道府県で実施する予定。都道府県に対し、事業の積極的な活用により第7期計画の作成において市町村を支援するよう求めた。

地域包括ケア「見える化」システムの 将来推計機能の利用促進を求める

 都道府県や市町村における介護保険事業(支援)計画などの作成・実行を総合的に支援するために、地域包括ケア「見える化」システムが提供されている。
 第7期計画策定の支援のために地域包括ケア「見える化」システムには「将来推計」のツールが搭載されており、2016年7月のものから改善・機能拡充した3.0次リリースが、3月下旬に予定されている。2017年夏ごろには、制度改正に対応し追加機能を実装したものがリリースされる予定だが、都道府県別の各市町村による利用状況にはばらつきがあるのが現状。
 そのため厚生労働省は、2017年度初頭に実施を予定している、将来推計機能の利用状況の把握に向けて、都道府県が市町村に対して積極的な利用を呼び掛けるよう求めた。

介護職員処遇改善加算の取得を促進する 特別支援事業を行う

 2017年度から拡充される介護職員処遇改善加算について、都道府県などが行う事業所への周知や加算取得にかかわる助言などの取り組みを支援する「取得促進特別支援事業」が展開される。事業内容例としては、以下の3点が挙げられた。
(1)制度の周知・広報 事業所や介護職員向けのリーフレットなどの配布や連絡会議、講習会を開催する
(2)事業所への助言・指導 コールセンターの設置や、専門的な相談員(社労士など)の派遣などにより、加算取得に必要な賃金規程の整備の具体的手順や規定の内容などにかかわる個別の助言・指導を行う
(3)審査体制の確保 加算取得にかかわる審査業務の急激な増加が見込まれるため、審査業務を滞りなく実施するために、非常勤職員を雇用することなどにより、必要な体制を確保する。
 これらの事業の予算案(2017年度)は約42億円、実施主体である都道府県、指定都市、その他の市区町村などへの補助率は10割となっている。
 今後は国会に提出中の法案の審議状況を踏まえ、改めて会議を開催し基本指針案を示すとともに、本年秋を目途に都道府県に対して市町村の介護保険事業計画策定の進捗状況などを確認するヒアリングを実施する予定。


目 次
  • 技能実習生、介護職員と複数名で夜勤可能に
  • 受給者台帳とレセプト、氏名の表記統一を提案
  • 「リビング・オブ・ザ・イヤー2017」大賞が決定
  • 介護医療院に全部転換の医療機関は、 名称の変更が必要
  • 福祉用具サービス計画書、 新様式で制度厳格化に対応
  • 介護費用の負担「重い」6割超
  • 消費増税による介護職員のさらなる処遇改善を言明
  • 介護人材のキャリアパス実現に向けての報告書
  • 新卒3年以内の大卒の離職率は医療・福祉で37.6%
  • デイサービス事業所が減少
  • 「高齢化の進行」と「労働力人口の減少」 の現状を再確認
  • 介護職員、6割以上が「不足」 採用難続く
  • 通所介護の受給者数は昨年より3.5%増加
  • 医療・福祉業の離職者数97万3,400人、 前年比3.2万人の大幅増
  • 来年度予算案 介護人材確保などの要求額増で過去最大に
  • 専門職配置の「リハビリ特化型」デイは23%
  • サービスの質の評価、 人材確保などについて議論
  • 新オレンジプランの目標数値を更新認知症サポーターを2020年度末までに1,200万人に
  • 介護給付費は9兆円超要介護認定率は前年度と同じ
  • 消費税増収による8.2兆円を社会保障費に充当